リンクの冒険

The Legend of Zelda 2

任天堂 / FCD・GBA
(FCD)1987/01/14 発売
(GBA)2004/08/10 発売

ジャンル : 横スクロール型アクションRPG

難易度 音楽 グラフィック ストーリー 爽快感 熱中度 総合評価 : B
2 2 2 4 4

++ ゲームの概要 ++

ディスクシステムの名作「ゼルダの伝説」の続編として、1987年にやはりディスクシステムソフトとして発売。
A・B両面を使用。書き換えは500円。

「ゼルダの伝説」の数年後、宿敵ガノンが倒れてもなお荒廃が続くハイラルが舞台。
初代ゼルダ姫の眠りの呪いを解くため、またガノンの復活を阻止するため、
主人公リンクは、「トライフォース」を捜し求める旅に出る。

本作品は、後に続く「ゼルダ」シリーズとは異なる点がいくつかある。
まず何より、本作は横スクロール型アクションであるという点。
そして、ダンジョンの「謎解き」よりも、アクションの実力に重点が置かれている点。
これらの点が、この作品をゼルダシリーズの異端児と言わしめている。

また本作は、発売から17年経った2004年に、「ファミコンミニ」シリーズ第3弾作品として、
ゲームボーイアドバンスに完全移植され、発売されている。

++ Review ++

さて、当サイトのレビューコーナー第1弾として、いきなり大作を持ってきてしまったわけですが、
自分なりに、精一杯書いていきたいと思います。

まず、いきなり個人的な事情から入ってしまいますが、このゲーム、僕が小学生低学年の頃、すごくハマったんです。
ただ、当初ウチにはディスクシステムが無く、横浜の従兄弟の家に行ったときだけプレイすることができました。
「リンク」で遊べる! それだけで、その従兄弟の家に行くのがものすごく楽しみになったことを、今でも鮮明に覚えています。

僕にとっては、それだけ思い入れのあるソフトが、ゲームボーイアドバンスに復活するという話。
これを逃す手はありません。もちろん購入し、十数年振りの「リンク」を堪能しました。
画面こそ多少横長になっていますが、中身はまさにかつての僕がハマった「リンク」そのもの。
理不尽なまでに強い敵。そして、そいつらを蹴散らす「下突き」の快感。
6〜7歳の頃にタイムスリップしたような感覚にとらわれました。

概要にも書いた通り、本作品はゼルダシリーズに位置づけられながら、その形態は他と大きく異なります。
横スクロール型アクション、要するにマリオと同じような感覚のプレイになるわけです。
実際、マリオと同じようにAボタンでジャンプし、Bボタンで剣を突き出すという操作。
ストーリーが進めば、ジャンプ中に十字キーの上下を入れることで「上突き」「下突き」も出せるようになり、
また、守備力を上げたり、移動範囲を広げたりする魔法も数多く登場します。

で、この「下突き」が実に爽快!
それまで苦渋を飲まされ続けてきた敵を、下突きで軽くあしらったり。
落ちれば即死という谷間で敵に当たりそうになった瞬間、下突きでその敵を足場にしてやり過ごしたり。
下突きが敵に当たった瞬間にBボタンで剣を突き出し、2ヒットコンボにするなんてこともできます。
この「下突き」こそが、このゲームのアクションの爽快感を生み出している最大の要因ではないかと考えます。
「上突き」も、「テクタイト」・「モア」・「フォッカー」といった一部の敵には非常に有効なのですが、
その爽快感は、やはり「下突き」には及びません。
あー、でも、フォッカーを上突きで撃破して経験値500を得る瞬間は快感かも・・・。
(※ フォッカー:終盤に登場。盾を操りつつ剣からビームを飛ばし、自身もジャンプする最凶の敵。でもジャンプ中の足元は・・・)

とにかく、このゲームは何をおいてもアクション主体です。
ダンジョンは迷路になっていて、例によって鍵を探したりする必要はありますが、
いわゆる「謎解き」は少なく、いかにダンジョンの強敵達を切り抜けられるかがクリアのポイントです。
そして、この敵がまた強い! さらに、即死ポイントが結構多い!
アクションゲームとしては、難度はかなり高い部類に入ると思います。
しかし、その難しさを乗り越えられたときの快感は、また格別です。
盾を自在に操る、神殿の強敵「アイアンナック」を仕留めたときの快感といったらもう( ´Д`)

経験値を貯めることで、攻撃力や防御力などをレベルアップできるので、
腕に自信の無い人でも、レベル上げをすれば中盤まではカバーできます。
終盤は、最強レベルで挑んでもかなりキツいんで、がんばってください(笑)

音楽とグラフィックに関しては、特筆すべき事項はそれほどないのですが、
どちらに関しても、ゼルダワールドらしさを十分に表現していると思います。
音楽ではないけど、ダメージを食らったときの「うっ」って声(?)が好きです(笑)

あと、ダンジョン、特に神殿はかなり広いです。
最後の神殿に至っては、もう地図無しでのクリアは困難を極めます。
横スクロールということで、2D見下ろし型のゼルダに比べて、ダンジョンの構造把握が困難です。
この神殿の膨大な部屋の数、もうちょいなんとかならんかったかな〜。
まあでも、こういう点も、難しいこのゲームらしさではありますね。
自分で地図を作りながら進むもよし、攻略本や攻略サイトの地図を参考にするもよし。

なお、ゲームボーイアドバンス版では、当然のことながら、
ディスクシステム版のときのような長いロード時間はありませんし、A面B面のチェンジもありません(笑)
でも、ちゃんとロード中の「WAIT」っていう画面が残してあって、
細かい話ですが、往年のファンとしてはそういう気配りが嬉しかったです。

++ Recommend ++

さて、こちらのコーナーでは、このゲームの推薦文を書きたいと思うわけですが、
書いてきたとおり、このゲーム、かなりアクションが難しいです!
特に、アクションゲームに全く耐性の無い方には、キツいゲームになってしまうかもしれません。

でも、それなりにアクションゲームに触れたことのある人だったら、あとは頑張り次第だと思いますし、
プレイ後に得られる爽快感は、なんとも言葉では表しがたいものがあります。かなりオススメです。
あと、敵キャラが意外とコワモテでして、そういうのがよっぽど苦手な人は若干気をつけてください(笑)

それにしても、このゲームがわずか2000円足らずで気軽にどこでも遊べてしまうとは、
素晴らしい世の中になったものだと、あらためて実感します。
「ファミコンミニが話題になってるから、とりあえず何か買ってみようとは思うんだけど、何にしよう・・・」
と迷ってる方がいらっしゃれば、是非この「リンクの冒険」をやってみてください。
6歳の僕と23歳の僕が、自信を持ってオススメします。

BACK

HOME